フルサイズのミニバン・アルファードでも燃費に対する意識は高く、アルファードのハイブリッド車にするか、ガソリン車にするか、どちらのアルファードを買おうかと悩む方もいるのではないでしょうか。
燃費が良くて静かさが魅力なハイブリッド車のアルファードにするか、それともハイブリッドよりも安く買えて自然な走行フィールを持つガソリン車のアルファードにするか、それぞれのアルファードが持つ装備や燃料費などについて、メリットやデメリットを色々と比較してみました。
この記事の目次
アルファードハイブリッドとガソリン車の外装の違い
まず、アルファードハイブリッドとガソリン車の外装に違いがあるのか見てみましょう。
上の画像がアルファードハイブリッドで、下がガソリン車です。
※アルファード ハイブリッド G

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※アルファード G
ハイブリッド/ガソリン車でアルファードの外装の違いは、ハイブリッドでは左右のサイドミラーの下側付近にHYBRIDと表示されたエンブレムが付いています。
また、アルファードのフロントグリルについているシンボルマークがブルーに加飾されています。

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※アルファード ハイブリッド G

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※アルファード G
リヤ側ではフロント側と同じように、バックドアにアルファードハイブリッド専用のエンブレムが付いています。
また、アルファードのハイブリッド車では、バックドアのシンボルマークがブルーに加飾されています。
アルファードのハイブリッドとガソリン車では、エンブレムとシンボルマークの違いのみで、外装に大きな差はありません。

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外装とは直接関係ありませんが、アルファードのハイブリッド専用装備として、車両接近通報装置が装着されています。
アルファードがEVで低速運転(約~25km/h)しているときに、自動で音が鳴るようになっています。
一時停止スイッチでOFFにもできます。
アルファードのEV走行時はモーターだけを使用するため、エンジンの音がありません。
この場合、歩行者がアルファードの接近に気付きにくく、危ない場面が考えられます。
アルファードが低速走行しながら音を出すことで、歩行者に車の接近を知らせます。
アルファード ハイブリッド特有の安全性に配慮した装備です。
アルファードハイブリッドとガソリン車の内装の違い
次に、アルファードのインテリアに目を向けて装備の違いを見てみましょう。
アルファードのハイブリッド専用、ガソリン車専用にそれぞれ装備の違いがあります。
アルファードハイブリッドのみに設定される装備
ハイブリッドシステムインジケーター

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上の画像がアルファードハイブリッド、下がガソリン車のオプティトロンメーターです。
アルファードのガソリン車ではエンジン回転数が表示されていますが、アルファードのハイブリッド車では、ハイブリッドシステムインジケーターが配置されています。

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「CHG」は充電中、「PWR」はエンジンとモーターを併用していることを示します。
「PWR」は、アルファードの加速中に表示される場合が多い範囲です。「ECO」は、二種類の緑色に分かれています。
濃い緑の範囲では、主にモーターだけでアルファードが静かに走行している場合です。
薄い緑の範囲でアルファードを走行させると、エンジンとモーターを使った燃費にやさしい運転をしている表示となっています。
集中モードオートエアコン

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アルファードのリヤ側エアコンを自動でOFFにして、アルファードの運転席だけに集中させてエアコンを利かせます。
アルファードの後席に誰も乗車していない場合に無駄にエアコンを使用することなく、燃費にも効果的です。
作動にはS-FROWのボタンを押します。
モードスイッチ

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モードスイッチはアルファードのガソリン車にも付いていますが、EVモードを含めた3モードスイッチがあるのはアルファード ハイブリッドのみです。
EVモードスイッチを押すと、アルファードのエンジンを使わずにモーターだけで静かに走行します。
走行距離はバッテリーに負荷がかからない範囲に限られてしまいますが、エンジンを使わないため燃料費に効果があるでしょう。
このEVモードは、早朝など静かに走行したい場合に有効です。
大型コンソールボックス

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*大型コンソールボックス
アルファード ハイブリッドでは全てのグレードに大型のコンソールボックスが付きますが、ガソリン車ではグレード別装備になります。
3.5リットルエンジングレードと「2.5S Cパッケージ」は大型ですが、それ以外の2.5リットルエンジングレードは、スタンダードタイプになります。
大型は肘掛けもあって、使いやすくなっています。

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*スタンダードコンソールボックス
アルファードガソリン車のみに設定される装備
助手席スーパーロングスライドシート

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7人乗りアルファード ガソリン車の一部グレードのみに装着されており、アルファード ハイブリッドには設定の無い装備です。

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助手席が1,160mmまでスライドするので、足をゆったり伸ばして座れます。
セカンドシートも同様に大きくスライド。

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前方へスライドすれば、長い荷物も置けるスペースが生まれます。
アームレスト

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大型コンソールボックスが装着されないグレードの運転席と助手席に付きます。
肘掛けがあると、長時間のドライブに便利ですね。
以上のように、アルファードハイブリッドとガソリン車の内装の違いは、それぞれ専用装備に差があります。
この他に加飾や装備などで違いがありますが、アルファード ハイブリッドとガソリン車の違いと言うよりも、各グレードの違いによって差別化されます。
アルファードハイブリッドとガソリン車の売れ筋グレードは?
過去3ヶ月の中古車オートオークションの流通台数からアルファードの売れ筋グレードを調査したところ、ハイブリッドは「ハイブリッドSR Cパッケージ」、ガソリン車は「2.5S Cパッケージ」が流通最多となっていました。
ハイブリッドもガソリン車も標準ボディよりエアロボディの人気が高く、どちらも装備と価格のバランスがとれたコスパのよさから売れているものと考えられます。
アルファードハイブリッドの売れ筋は「SR Cパッケージ」
アルファードのハイブリッド車360台中70台が「ハイブリッドSR Cパッケージ」で、全体の19.4%をシェアしています。
続く「ハイブリッドX」は59台で16.3%となっており、上位2グレードでアルファードのハイブリッド車の約1/3を占めています。
アルファード ガソリン車の売れ筋は「2.5S Cパッケージ」
アルファードのガソリン車の2103台中997台が「2.5S Cパッケージ」で、全体の47.4%を占めています。
続く「2.5X」は216台と10.2%を占め、この2グレードでアルファードのガソリン車全体の6割近くのシェアを有しています。
アルファードハイブリッドとガソリン車の維持費を比較
比較項目 | ハイブリッドSR Cパッケージ | 2.5S Cパッケージ(ガソリン車) |
---|---|---|
価格 | 5,695,920円(7人乗り) | 4,383,720円(7人乗り) |
価格差 | +1,312,200円 | |
自動車取得税 (新車購入時の税金) | 0円 | 109,500円 |
重量税 (新車購入時) | 0円 | 61,500円 |
購入時のエコカー減税を考慮した価格差 | +1,141,200円 | |
自動車税 (翌年分) | 11,000円 | 45,000円 |
平均実燃費 | 13.5km/L | 9.7km/L |
ガソリンタンク容量 | 65L | 75L |
ガソリンの種類 | レギュラー | レギュラー |
満タンで走れる距離 (5リッター残し) | 810.0km | 679.0km |
※実燃費は市街地や幹線道路、高速道路を含んだ平均の実燃費数値です。
ハイブリッド・ガソリン車の価格差1,141,200円を燃費で埋めるにはどの位掛かる?
レギュラーガソリン140円で計算
- ハイブリッド 13.5km/L
10000÷13.5≒740.7リッター
740.7×140円≒103,698円 - ガソリン車 9.7km/L
10000÷9.7≒1030.9リッター
1030.9×140円≒144,326円
ハイブリッドとガソリン車それぞれ10,000km走ると、燃料代に40,628円の差額が出ます。
ハイブリッドとガソリン車の価格差1,141,200円の元を取ろうとすると、
1,141,200÷40,628≒28.08万kmの走行距離が必要になります。
年間1万キロ走行で約28年、2万キロ走行なら約14年、3万キロ走行だと約9年強で元が取れることになります。
週末に買い物やドライブで使う程度だと年間1万キロ走行がせいぜいなので、ハイブリッドの好燃費でガソリン車との差額を取り戻すのは、さすがに非現実的でしょう。
より精確なシミュレーションをする場合は、自分にとって必要なオプションを追加した支払総額で計算してみましょう。
アルファードハイブリッドとガソリン車の加速や静粛性、乗り心地の違いは?
静粛性、乗り心地、走りの質感はハイブリッド車
アルファードの走りをハイブリッドとガソリン車で比較すると、やはりハイブリッドならではの静粛性・快適性がガソリン車に対してアドバンテージを示しています。
トヨタによると操縦安定性を高めるためという構造改良がロードノイズの抑制にも効果が出ており、合わせてボディの組み立てに構造用接着剤を広範囲で使用、ガラス自体もボディ剛性の確保に活かされている点も静粛性を高めています。
低速域で太いトルクを発揮するモーター駆動が大きな車格を感じさせないスムーズな発進を実現、ゼロ発進加速に優れるため、ストップ&ゴーの多い市街地では優雅で快適なドライブが楽しめるでしょう。
また、中速以上になると多少エンジン音の介入はあるものの、スムーズな連携によって不快ではなく、むしろ頼もしいフィーリングが味わえます。
必要十分なパワーと十分快適な乗り心地の2.5ガソリン車
アルファードのガソリン車には2,500㏄と3,500㏄の排気量が設定されていますが、3,500㏄はパワーがあり過ぎて日本の道路ではオーバースペック気味かも知れません。
2,500㏄でも十分な加速が得られ、高速道路では車格の大きさも活かしながらガソリンエンジンならではのアグレッシブなドライブフィールを味わって欲しいと思います。
また、静粛性こそハイブリッドに一歩譲るものの、高級車の代名詞であるアルファードですから、乗り心地はその名に相応しいクオリティをキープ。
ハイブリッドでもガソリン車でも、アルファードに乗る満足感は十分に得られるでしょう。
いずれにしても、購入前にハイブリッド・ガソリン車のどちらも試乗させてもらって相性を確かめておくのがおすすめです。
アルファードハイブリッドとガソリン車どちらが売れているか?販売の比率を公開
現行型アルファードは、2015年1月に発売されました。
2015年1月~2019年6月まで当サイト(クルマを買う!)で集計してきたアルファードの販売台数を基に、ハイブリッドとガソリン車のどちらが売れているのか、販売比率をまとめました。
- アルファード ガソリン車 163,741台 75.2%
- アルファード ハイブリッド 53,900台 24.8%
2015年の発売初年は販売シェアの約3割を占めていたハイブリッドですが、年ごとに漸減。4年5カ月の集計ではガソリン車の方が50%以上多く売れている結果となっています。
アルファードハイブリッドとガソリン車、下取りが高いのはどっち?
アルファードのハイブリッドとガソリン車で、どちらの下取りが高いのか、2019年8月時点の業者オークション相場から3年後と5年後の下取り相場を比較してみます(走行距離1万キロ/年前後で算出)。
比較項目 | ハイブリッドSR Cパッケージ | 2.5S Cパッケージ(ガソリン車) |
---|---|---|
3年後の下取り価格 | 421.2万円(76.5%) | 368.7万円(88.3%) |
5年後の下取り価格 | 270.0万円(46.4%) | 234.9万円(58.8%) |
※カッコ内は当時の新車価格に対しての残価率です
現行型アルファードは2015年1月からの発売なので、5年落ちの下取り価格には先代モデル(ハイブリッドは同名グレード、ガソリン車は240S Cパッケージ)のデータを入れているため、今後モデルチェンジが入らなければ、もう少し高めの下取り相場が予測されます。
これを見ると、ハイブリッド車よりもガソリン車の方が3年落ち・5年落ちともにリセールが10%以上高くなっており、ガソリン車の方が買い替え・売却に有利と言えるでしょう。
アルファードハイブリッドとガソリン車のメリットは?
アルファードハイブリッドのメリットは?
- ガソリン車より燃費がよく、経済的
- EV走行中の静粛性は抜群
- モーターアシストによる発進時の加速力が魅力的
- エンジン/モーターの切り替えがスムーズ
- 税制優遇が受けられるので、お財布に優しい
- Co2が減らせるので、環境に優しい
- ストップ&ゴーの多い走行での燃費に優れる
- E-FOUR(電気式4WDシステム)による操縦安定性
- ガソリン車より軟らかめに設定された乗り心地
アルファードガソリン車のメリットは?
- ハイブリッドに比べて約50~60万円ほど安く購入できる
- アクセルを踏み込んだ時のパワフルなフィーリング
- 3.5ℓエンジンの太いトルク
- 助手席スーパーロングスライドシートの比類ない開放感
- 構造がハイブリッドよりシンプルで、修理コストが比較的安い
- 構造がハイブリッドよりシンプルなので、車体が軽い(スポーティに走れる)
- 高速走行での燃費が良い
- 2WD/4WDが選べる
アルファードハイブリッドとガソリン車の欠点・デメリットは?
アルファードハイブリッドの欠点・弱点は?
- ガソリン車に比べて、約50~60万円購入価格が高い
- EV走行中、静かすぎて歩行者が気づかず却って危ない場合がある
- エコモードにすると、極端に加速が鈍くなる
- ハイブリッドシステムが複雑なため、修理コストが高くつきやすい
- ハイブリッド構造が複雑で車体が重くなり、走りが鈍重になりがち
- 高速走行では燃費が悪くなりがちな傾向が見られる
- 全グレードE-Four(電気式4WD)なので、2WDが選べない
アルファードガソリン車の欠点・弱点は?
- ハイブリッドに比べて燃費が悪い
- ハイブリッド車に比べて駆動音が大きく、うるさい
- エンジン始動時の振動が大きい
- 税制上の優遇は受けられない
- Co2の排出が多く、環境に優しくない
- ストップ&ゴーの多い低速走行時は燃費が悪くなりがち
買うならアルファードハイブリッドとガソリン車どっち?
これまでアルファードのハイブリッドとガソリン車それぞれの違いや特徴を比較・紹介して来ましたが、どちらを買うべきか?という問いには、自分のニーズを確かめるといいでしょう。
アルファードの購入金額や維持費など、トータルコストを考えた場合、ガソリン車がおすすめです。
ハイブリッド車の燃費でガソリン車との差額約114万円を埋めるのは現実的でないからです。
また、ガソリンエンジンのフィーリングに親しんで来たユーザーの中には、ハイブリッド特有のモーター走行が馴染めない方も少なくありません。
しかし、ハイブリッド車にもこれまで紹介してきた通りメリットがあるため、独特な魅力や所有する満足感を得たい場合は、ハイブリッドもおすすめできます。
モーター駆動ならではの静粛性や低速域での太いトルク、そして好燃費による日々のランニングコストの安さは、ハイブリッドならではの楽しみと言えるでしょう。
ただ、こうして調べた上でどっちにすると決めていても、実際にアルファード ハイブリッドを運転すると新たな発見や印象が変わってくる場合もあります。
まずはディーラーで、アルファードのハイブリッドとガソリン車の両方に試乗して、じっくりと比較検討して、それでも迷うなら上記のコスト面も考慮すると良いのではないでしょうか。
下取り車があるなら、さらに新車が安く買える
新車を買うなら、購入価格も気になるところではないでしょうか。
もし下取り車があるなら下取り車を高く売ることで、トータルで新車を安く買うことが出来ます。
実は値引きよりも下取り車の方が、新車を安く買うには重要なのです。
ディーラーで査定した下取り車の価格は、かなり低く見積もられています。
何故かと言うと、再販するにしろオークションに流すにしろ、人件費や車両保管、整備等の経費がディーラーの場合非常に多く掛かってしまいます。
そのため、下取り車の査定金額は低くなってしまうのです。
反対に買取専門店なら、買取った中古車を在庫させずに、すぐにオークションに出す事が出来るので経費がディーラーより掛かりません。買取専門のため余計な経費は掛けないので、その分査定金額は高くなります。
この買取店の金額とディーラーの査定額を比較すると、平気で20万円以上安く見積もられる事があります。
ただ、自分の車の相場が分かっていないと、ディーラーの査定額が高いか安いかの判断が出来ません。
そこで、管理人が毎回利用するのが一括査定の「ナビクル車査定」です。わずかな入力時間ですぐに自分の車の買取金額が表示されます。
この時は、ディーラーで76万円で査定されたフィットシャトルが、上記のように最高96万円の買取金額が付きました。
そこでディーラーに「買取店で96万円の金額がついている」と伝えた所、95万円までディーラーの査定金額がアップしました。
ナビクル車査定の買取金額をディーラーに伝えただけで、なんと19万円もアップしたのです。とても簡単なので、ディーラーの下取り金額をアップさせるにはオススメの方法ですね。
ちなみに実際に買取店に査定してもらった所、最高で108万円の金額を付けた買取店があったので、そこに売却しました。
どちらに売るにしろ、ナビクル車査定はオススメできます。
新車が高いなら新古車も選択肢に入れてみる
ガリバーの中古車ご提案サービスなら希望する車種や条件、予算などを伝えれば、 ぴったりの中古車を無料で探してくれます。
なので自分で1台1台中古車を探したり、比較する手間や時間が掛かりません。
また、本当に程度の良いお買い得な中古車は、非公開車両として中古車販売店に並ぶ前に売れてしまいます。
そう言った市場に出回る前の非公開車両も優先的に紹介してくれるので、よりお得な中古車を提案してくれるでしょう。
「燃費のいい車を探して」「予算50万以内で荷物を積める車を探して」と言ったリクエストも可能です。中古車探しで気になる事は、なんでも相談してみるといいでしょうね。
アルファードの値引き交渉のノウハウはこちら
当サイトのアルファード値引き交渉マニュアルです。これを見て多くの人がアルファードを限界値引きで購入しています。
今月のアルファードの値引き動向を随時掲載しています。ご参考ください。