先進的な安全技術と快適性でファミリー層から人気の高い日産・セレナ。
そのパワートレインには100%モータードライブでミニバンクラスNo.1の低燃費と静粛性を誇る話題の「e-POWER」と、スマートシンプルハイブリッド(以下、Sハイブリッド)が設定されていますが、どっちを買おうか迷っている方もいるかも知れません。
なので当サイト(クルマを買う!)では、皆さんの参考になるようセレナのe-POWERとSハイブリッドを徹底分析、がっつり比較してみました。
この記事の目次
セレナe-POWERとハイブリッドの外装の違い
セレナのエクステリアは、e-POWERとSハイブリッドでどんな違いがあるのでしょうか。同じグレード「ハイウェイスターV」同士で比較してみましょう。

nissan.co.jp/vehicles/new/serena

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すぐ目につくのはフロントグリルのアンダーラインを彩るブルーのライン。これは他車種(ノート等)にも用いられているe-POWERのシンボルであり、最先端のパワートレインを操る満足感を引き立ててくれます。
ホイールのデザインも異なりますが、ホイールは容易に交換できるので、状態に関係なく見分けやすいブルーラインの方が確実です。

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今度はセレナのリアフェイスを見比べてみましょう。まず目につくのがバックゲート右側の「e-POWER」ロゴ、Sハイブリッドは左下に「Sハイブリッド」ロゴがついています。

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※左がe-POWER、右がSハイブリッド。
また、ぱっと見わかりにくいですが、e-POWERはルーフスポイラーのサイドにブラックの補強パーツがプラスされています。
セレナe-POWERとハイブリッドの内装の違い

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※上はグレー&ブラック内装、下はブラック内装(e-POWER/Sハイブリッド共に選択可能)
次にセレナの内装ですが、同グレード間における大きな違いはないものの、スイッチ類など細部の装備に若干の差があります。
電制シフト(e-POWER)

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セレナのシフトレバーはe-POWERとSハイブリッドで形状が異なるので、ここで見分けると簡単です。
本革巻きシフトノブ(ハイブリッド)

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標準グレードのGとハイウェイスターGは、シフトノブが本革巻きとなっており、グレード感を高めています。
センターコンソールトレイ

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e-POWERのセンターコンソールは上部がトレイ状となっており、底辺のイルミネーションが近未来感を演出しています。
セレナe-POWERとハイブリッドの売れ筋グレードは?
オートオークションで過去3ヶ月分のセレナ流通データを調査したところ、e-POWER/Sハイブリッド共に最も売れていたのは「ハイウェイスターV」でした。
スポーティなエクステリアが人気のハイウェイスター系であり、価格と装備のバランスがとれた中間グレードの好コスパが、多くのユーザーに選ばれた理由と考えられます。
セレナe-POWERの売れ筋は「e-POWER ハイウェイスターV」
セレナe-POWERで最も売れ筋だった「e-POWER ハイウェイスターV」は全159台中136台と85.5%のシェア。
続く第2位の「e-POWER XV」は16台(10.0%)と、圧倒的な差がついていました。
セレナ ハイブリッドの売れ筋は「ハイウェイスターV」
一方のSハイブリッドでは、「ハイウェイスターV」が全868台中778台。シェア89.6%と単独で9割を占める勢いです。
第2位は標準グレードの「XV」は23台、全体の2.6%に留まっています。
セレナe-POWERとハイブリッドの維持費を比較
比較項目 | e-POWERハイウェイスターV | ハイウェイスターV(ハイブリッド) |
---|---|---|
価格 | 3,435,480円 | 2,932,200円 |
価格差 | +503,280円 | |
自動車取得税 (新車購入時の税金) | 0円 | 58,600円 |
重量税 (新車購入時) | 0円 | 22,500円 |
購入時のエコカー減税を考慮した価格差 | +422,180円 | |
自動車税 (翌年分) | 12,000円 | 39,500円 |
平均実燃費 | 16.6km/L | 11.7km/L |
ガソリンタンク容量 | 55L | 55L |
ガソリンの種類 | レギュラー | レギュラー |
満タンで走れる距離 (5リッター残し) | 830.0km | 585.0km |
※実燃費は市街地や幹線道路、高速道路を含んだ平均の実燃費数値です。
e-POWERとハイブリッドの価格差422,180円を燃費で埋めるにはどの位掛かる?
※レギュラーガソリン130円で計算。
- e-POWER 16.6km/L
10000÷16.6≒602.4リッター
602.4×130円=78,312円 - Sハイブリッド 11.7km/L
10000÷11.7≒854.7リッター
854.7×130円=111,111円
セレナe-POWERで10,000km走行すると、Sハイブリッドで同じだけ走った場合に比べて燃料代が32,799円安くなる計算です。
この差額でe-POWERとSハイブリッドの価格差422,180円を取り戻すには、
422,180÷32,799≒12.87万キロ走る必要があります。
多くのユーザーの年間走行距離は1万キロと言われているので、およそ13年間乗り続ければペイできる理屈になりますが、車検を6回も通すと考えると、ちょっと難しいのではないでしょうか。
仕事や通勤でガンガン使う方は、年間2万キロ走行ならおよそ6年半で車検3回通せばペイ、年間3万キロまで頑張ると約4年半で車検2回目でペイといったイメージです。
人によっては元が取れるかも知れませんが、普通に乗っている限り、e-POWERの好燃費でSハイブリッドとの価格差を埋めるのは非現実的だと考えられます。
なお、より正確なシミュレーションを出したいなら、自分の必要なオプションを加えたトータルで計算するといいでしょう。
セレナe-POWERとハイブリッドの加速や静粛性、乗り心地の違いは?
静粛性、低速からトルク感のある加速、アクセルレスポンスの良いe-POWER
セレナのe-POWERとSハイブリッドを乗り比べてみたところ、100%モータードライブによる抜群の静粛性と全速域の滑らかさ、そしてレスポンシブなアクセルがe-POWERの強みと言えるでしょう。
フロントガラスに中間膜を入れ、また遮音・吸音材の充実によってエンジンや外部のノイズをカットしていることも、快適性の向上に寄与しています。
モーター駆動の高い運動性はもちろんですが、ストップ&ゴーの多い市街地や渋滞など低速域メインのシーンでは、よりストレスフリーなドライブを実感できました。
乗り心地は互角、中間からの加速がスムーズなハイブリッド
一方のSハイブリッドも、e-POWERに負けない乗り心地と、ガソリンエンジンも活かした中速域からのスムーズな加速でスポーティな走りが楽しめました。
原則時の運動エネルギーでバッテリーに充電、普通に走っているだけでエコ運転を可能としてくれて燃費向上にも寄与します。
繊細な操舵フィールにはしっとりした安心感があり、e-POWERとはまた違った運転の歓びが味わえるでしょう。
セレナのe-POWERとSハイブリッドのどちらを選ぶにせよ、あらかじめ両方試乗させてもらうことで、自分との相性を確かめたいところです。
セレナe-POWERとハイブリッドどちらが売れているか?販売の比率を公開
現行型セレナは、2016年8月から発売、e-POWERは2018年2月から追加設定されています。
2018年5月~2019年6月にかけて当サイト(クルマを買う!)で集計してきたセレナの販売台数から、e-POWERとSハイブリッドの販売比率をまとめました。
- セレナ e-POWER 49,922台 43.8%
- セレナ Sハイブリッド 64,151台 56.2%
発売当初からe-POWERは全体の40%前後で推移しながら、1年強のトータルではSハイブリッドの方が10%以上多く売れています。
セレナe-POWERとハイブリッド、下取りが高いのはどっち?
セレナのe-POWERとSハイブリッドのどちらが下取りでより有利なのか?2019年8月現在の業者オークション相場から、3年落ち&5年落ちの下取り相場を算出してみます(走行距離1万キロ前後/年で算出)。
比較項目 | e-POWER ハイウェイスターV | ハイウェイスターV(ハイブリッド) |
---|---|---|
3年後の下取り価格 | --万円(--%) | 205.6万円(68.2%) |
5年後の下取り価格 | --万円(--%) | 135.7万円(46.4%) |
※カッコ内は当時の新車価格に対しての残価率です
e-POWERは2018年2月からの追加設定なので3年落ちデータが揃っていませんが、Sハイブリッドについては3年落ちで68.2%と普通乗用車の平均値(50~55%)を上回っているものの、5年落ちはモデルチェンジを経た旧型になるため、大きく値下がりしています。
今後、e-POWERのデータが充実しだい比較・考察していきます。
セレナe-POWERとハイブリッドのメリットは?
セレナe-POWERの長所・メリットは?
- 100%モータードライブによる抜群の静粛性
- Sハイブリッドに比べた燃費の良さ
- 近未来感あふれる乗り味で、高い満足が得られる
- エコカー減税が受けられて、お得感が強い
セレナ ハイブリッドの長所・メリットは?
- e-POWERに比べて価格が安い
- Sハイブリッドが燃費の向上に貢献
- エコカー減税が少しでも受けられる
- スポーティな乗り味が魅力
セレナe-POWERとハイブリッドの欠点・弱点は?
セレナe-POWERの短所・デメリットは?
- Sハイブリッドに比べて価格が高い
- 電力チャージ中はうるさい
- デザインや装備に、価格差相応の特別感が足りない
- スムーズなのはいいが、操作に家電品のようなそっけなさを感じる
セレナ ハイブリッドの短所・デメリットは?
- S「ハイブリッド」と名乗る割には、そこまで燃費がよくない
- e-POWERよりもエコカー減税の割合が小さく、不満
- モーター駆動のe-POWERに比べてレスポンスが鈍く感じることも
買うならセレナe-POWERとハイブリッドどっち?
以上、セレナのe-POWERとSハイブリッドの違いについて比較・紹介してきましたが、結局どっちを買ったらいいのでしょうか。
もちろん好きな方を買えばいい(笑)のですが、ご自身のニーズに照らし合わせると、より的確な判断がしやすいでしょう。
経済性を考えた場合、普通の距離を乗る方ならSハイブリッドが有利となるでしょう。
一方で、100%モータードライブで走れる近未来感やステイタスに金額差以上の価値を置きたい方なら、e-POWERも素晴らしい選択肢となり得ます。
あとは乗り味や操作性ですが、これはドライバーごとの癖や好みがあるため、実際に試乗してフィーリングの合った方を選ぶと、後悔のない買い物ができるはずです。
下取り車があるなら、さらに新車が安く買える
新車を買うなら、購入価格も気になるところではないでしょうか。
もし下取り車があるなら下取り車を高く売ることで、トータルで新車を安く買うことが出来ます。
実は値引きよりも下取り車の方が、新車を安く買うには重要なのです。
ディーラーで査定した下取り車の価格は、かなり低く見積もられています。
何故かと言うと、再販するにしろオークションに流すにしろ、人件費や車両保管、整備等の経費がディーラーの場合非常に多く掛かってしまいます。
そのため、下取り車の査定金額は低くなってしまうのです。
反対に買取専門店なら、買取った中古車を在庫させずに、すぐにオークションに出す事が出来るので経費がディーラーより掛かりません。買取専門のため余計な経費は掛けないので、その分査定金額は高くなります。
この買取店の金額とディーラーの査定額を比較すると、平気で20万円以上安く見積もられる事があります。
ただ、自分の車の相場が分かっていないと、ディーラーの査定額が高いか安いかの判断が出来ません。
そこで、管理人が毎回利用するのが一括査定の「ナビクル車査定」です。わずかな入力時間ですぐに自分の車の買取金額が表示されます。
この時は、ディーラーで76万円で査定されたフィットシャトルが、上記のように最高96万円の買取金額が付きました。
そこでディーラーに「買取店で96万円の金額がついている」と伝えた所、95万円までディーラーの査定金額がアップしました。
ナビクル車査定の買取金額をディーラーに伝えただけで、なんと19万円もアップしたのです。とても簡単なので、ディーラーの下取り金額をアップさせるにはオススメの方法ですね。
ちなみに実際に買取店に査定してもらった所、最高で108万円の金額を付けた買取店があったので、そこに売却しました。
どちらに売るにしろ、ナビクル車査定はオススメできます。
新車が高いなら新古車も選択肢に入れてみる
ガリバーの中古車ご提案サービスなら希望する車種や条件、予算などを伝えれば、 ぴったりの中古車を無料で探してくれます。
なので自分で1台1台中古車を探したり、比較する手間や時間が掛かりません。
また、本当に程度の良いお買い得な中古車は、非公開車両として中古車販売店に並ぶ前に売れてしまいます。
そう言った市場に出回る前の非公開車両も優先的に紹介してくれるので、よりお得な中古車を提案してくれるでしょう。
「燃費のいい車を探して」「予算50万以内で荷物を積める車を探して」と言ったリクエストも可能です。中古車探しで気になる事は、なんでも相談してみるといいでしょうね。
セレナの値引き交渉のノウハウはこちら
当サイト(クルマを買う!)のセレナ値引き交渉マニュアルです。これを見た多くの方がセレナを限界値引きで購入しています。
今月のセレナの値引き動向も随時更新しているので、ご参考にどうぞ。