7年ぶりのフルモデルチェンジを受けたトヨタのミニバン「シエンタ」には、従来通りハイブリッドとガソリン車の2種類のパワートレインが用意されています。
価格は高くても経済的なハイブリッドか、買いやすい価格設定のガソリン車かで迷っている人は多いことでしょう。
当サイト(クルマを買う!)ではシエンタのハイブリッドとガソリン車それぞれのメリット・デメリットについて解説しますので、購入時の参考にどうぞ。
シエンタハイブリッドとガソリン車の外装の違い
シエンタのハイブリッドとガソリン車の外観上の違いを検証します。

ハイブリッドZ (toyota.jp/sienta)

ガソリン車Z (toyota.jp/sienta)
上の画像がハイブリッドZ、下がガソリン車Zのリアビューです。
ハイブリッドZにはテールゲートの右端にハイブリッドであることを示すエンブレムが付きますが、ガソリン車には付いていません。
フロント回りやボディ側面のデザインは全く同一なので、このリアのエンブレムの有無がハイブリッドとガソリン車を外観上で見分ける唯一のポイントになります。
シエンタハイブリッドとガソリン車の内装の違い
内装デザインはハイブリッドもガソリン車も基本的に共通ですが、一部に相違点もあります。
ハイブリッドシステムインジケーター(ハイブリッド)

toyota.jp/sienta
ハイブリッドシステムの作動状態を表示するインジケーターです。
チャージエリア(エネルギー回生)、ハイブリッドエリア(エンジンをあまり使わず走行)、エコエリア(環境に配慮した走行)、パワーエリア(全開走行等エコでない走行)の4つの表示エリアに分かれています。
エコドライブインジケーター(ガソリン車)
環境に配慮した運転をしていると、エコ運転を示すインジケーターが点灯。
エコ運転の範囲と現状のアクセル開度も表示します。
タコメーター(ガソリン車)

toyota.jp/sienta
ガソリン車はハイブリッドシステムインジケーターの代わりに、エンジン回転数を示すタコメーターが表示されます。
エレクトロシフトマチックまたはストレート式シフトレバー (ハイブリッド)

ハイブリッドZのエレクトロシフトマチック (toyota.jp/sienta)

ハイブリッドG / Xのストレート式シフトレバー (toyota.jp/sienta)
ハイブリッドZは軽い力でシフト操作ができるエレクトロシフトマチックを採用。
ハイブリッドG / Xでは、一般的なストレート式シフトレバーとなります。
10速スポーツシーケンシャルモード付ストレート式シフトレバー (ガソリン車)

toyota.jp/sienta
ガソリン車は全車ストレート式シフトレバーとなりますが、ハイブリッドG / Xと異なり10速スポーツシーケンシャルモード付です。
無段変速のCVTを疑似的に10段に区切り、マニュアル車のようなシフト操作が楽しめます。
EVドライブモードスイッチ(ハイブリッド)

toyota.jp/sienta
ハイブリッドはモーターのみで静かな走行ができるEVモードを装備。
早朝や深夜でもご近所に気兼ねなく運転できます。
シエンタハイブリッドとガソリン車の売れ筋グレードは?
当サイト (クルマを買う!) の調査によると、ハイブリッドの売れ筋グレードは「ハイブリッドZ」、ガソリン車の売れ筋グレードは「Z」です。
どちらも最上級グレードで、フル装備の利便性の高さに加え、現状ではZグレードの生産が優先されている (=納期が短い) ことが人気の要因になっています。
シエンタハイブリッドとガソリン車の維持費を比較
比較項目 | ハイブリッドZ | Z (ガソリン車) |
---|---|---|
価格 | 2,910,000円(FF・7人乗り) | 2,560,000円(7人乗り) |
価格差 | +350,000円 | |
自動車税種別割 | 12,700円 | 12,700円 |
自動車税環境性能割 | 0円 | 62,800円 |
自動車重量税 | 0円 | 36,900円 |
税金・諸費用の合計額 | 120,097円 | 219,797円 |
支払い総額の差 | +250,300円 | |
平均実燃費 | 22.6km/L | 14.6km/L |
ガソリンタンク容量 | 40L | 40L |
ガソリンの種類 | レギュラー | レギュラー |
満タンで走れる距離 (5L残し) | 791km | 511km |
※実燃費は市街地や幹線道路、高速道路を含んだ平均の実燃費数値です。
ハイブリッド・ガソリン車の支払い総額差250,300円を燃費で埋めるにはどの位掛かる?
年間10,000km走った場合のガソリン代を、ハイブリッド、ガソリン車それぞれで算出してみます。
※レギュラーガソリン163円/Lで計算
- ハイブリッド 22.6km/L
10000÷22.6≒442.5L
442.5×163円=72,123円 - ガソリン車 14.6km/L
10000÷14.6≒684.9L
684.9×163円=111,643円
ハイブリッドとガソリン車のガソリン代の差:111,643-72,123=39,520円
シエンタで10,000km走ると、ハイブリッドとガソリン車ではガソリン代に39,520円の違いが生じます。
ハイブリッドとガソリン車の支払い総額250,300円の差をガソリン代で埋めるには、
250,300円÷39,520円/年≒6.33年の年月が必要です。
最近は車の買い替えサイクルが長くなっているので、7年足らずで元が取れるなら現実的と言えます。
しかし年間5,000kmしか走らないサンデードライバー等の場合は、6.33×2=12.66年もの年月が掛かり、さすがにガソリン代で元を取るという考え方は非現実的です。
このことから、年間の走行距離が多い人はハイブリッドが、あまり走行しない人はガソリン車が現実的なチョイスになるでしょう。
シエンタハイブリッドとガソリン車の加速や乗り心地の違いは?
上質な乗り心地と出足の良さならハイブリッド車

toyota.jp/sienta
シエンタのハイブリッドとガソリン車を乗り比べると、乗り心地はハイブリッドに分があります。
ハイブリッドは重量がある分乗り心地で有利な上、車体をフラットに保つばね上静振制御が備わるため、非常に上質な乗り心地です。
シエンタはハイブリッド・ガソリン車とも1.5L直3エンジンを搭載していますが、ハイブリッドはモーターのみで走行できる領域があるため、3気筒エンジン特有の振動もあまり気になりません。
また発進時に強力な低速トルクを持つモーターがアシストするため、出足の良さもガソリン車を上回ります。
高速域の伸びと軽快なハンドリングならガソリン車

toyota.jp/sienta
ガソリン車は出足の良さではハイブリッドに一歩を譲りますが、一旦スピードに乗ってからの伸びはハイブリッド以上のものがあります。
また前輪荷重が軽いため、ハンドリングもハイブリッドより軽快です。
ガソリン車だけに付く10速スポーツシーケンシャルマチックを駆使すれば、ワインディングもかなり楽しめるでしょう。
シエンタハイブリッドとガソリン車はどちらが売れているか?販売の比率を公開
新型シエンタは2022年8月に発売されたばかりなので、販売比率のデータがまだ取れていません。
そこで参考までに、当サイト(クルマを買う!)で2016年12月~2022年7月まで集計してきた先代シエンタのハイブリッドとガソリン車の販売比率を記載しておきます。
- シエンタ ガソリン車 268,926台 57.2%
- シエンタ ハイブリッド 201,110台 42.8%
5年7ヶ月のトータルではガソリン車の方が14%以上多く売れていました。
シエンタハイブリッドとガソリン車、下取りが高いのはどっち?
シエンタのハイブリッドとガソリン車では、どちらの下取り価格が高いのでしょうか?
参考までに、先代シエンタの3年後と4年後の下取り相場をあげておきます (走行距離1万キロ前後/年で算出)。
比較項目 | ハイブリッドG | G(ガソリン車) |
---|---|---|
3年後の下取り価格 | 181.2万円(74.7%) | 160.0万円(77.7%) |
4年後の下取り価格 | 159.5万円(67.9%) | 142.5万円(70.5%) |
※カッコ内は当時の新車価格に対する残価率(リセールバリュー)です
先代シエンタでは、ハイブリッドよりもガソリン車の方がリセールが高額でした。
シエンタハイブリッドとガソリン車のメリットは?
シエンタハイブリッドのメリット
- 燃費が良いのでガソリン代が節約できる
- 乗り心地が良く快適なドライブが楽しめる
- 発進が力強いので街中のゴー&ストップが楽
シエンタ ガソリン車のメリット
- 車両価格がハイブリッドよりも35万円安い
- 高速道路で伸びのある加速感が楽しめる
- ハンドリングが軽快でコーナーが楽しい
シエンタハイブリッドとガソリン車のデメリットは?
シエンタハイブリッドのデメリット
- ガソリン車よりも車両価格が35万円高い
- 高速域の加速が思ったほど伸びない
- コーナリング時の軽快感に欠ける
シエンタ ガソリン車のデメリット
- 燃費が悪くガソリン代が嵩む
- 出足にややモッサリ感がある
- エンジンを高回転まで回すと振動が気になる
シエンタのハイブリッド・ガソリン車の比較まとめ
ここまでシエンタのハイブリッドとガソリン車を様々な観点から比較してきました。
ガソリン代も含むランニングコストや快適性ではハイブリッドが勝ります。
一方、購入時のコストや走りの軽快感で選ぶならガソリン車です。
また人気やリセールの面でもガソリン車に分があります。
しかし運転した感覚がどちらが良いかは、実際に乗ってみないと分かりません。
購入する前に是非ディーラーに足を運び、ハイブリッド・ガソリン車の両方に試乗してみることをおススメします。
下取り車があるなら、さらに新車が安く買える
新車を買うなら、購入価格も気になるところではないでしょうか。
もし下取り車があるなら下取り車を高く売ることで、トータルで新車を安く買うことが出来ます。
実は値引きよりも下取り車の方が、新車を安く買うには重要なのです。
ディーラーで査定した下取り車の価格は、かなり低く見積もられています。
何故かと言うと、再販するにしろオークションに流すにしろ、人件費や車両保管、整備等の経費がディーラーの場合非常に多く掛かってしまいます。
そのため、下取り車の査定金額は低くなってしまうのです。
反対に買取専門店なら、買取った中古車を在庫させずに、すぐにオークションに出す事が出来るので経費がディーラーより掛かりません。買取専門のため余計な経費は掛けないので、その分査定金額は高くなります。
この買取店の金額とディーラーの査定額を比較すると、平気で20万円以上安く見積もられる事があります。
ただ、自分の車の相場が分かっていないと、ディーラーの査定額が高いか安いかの判断が出来ません。
そこで、管理人が毎回利用するのが一括査定の「ナビクル車査定」です。わずかな入力時間ですぐに自分の車の買取金額が表示されます。
この時は、ディーラーで76万円で査定されたフィットシャトルが、上記のように最高96万円の買取金額が付きました。
そこでディーラーに「買取店で96万円の金額がついている」と伝えた所、95万円までディーラーの査定金額がアップしました。
ナビクル車査定の買取金額をディーラーに伝えただけで、なんと19万円もアップしたのです。とても簡単なので、ディーラーの下取り金額をアップさせるにはオススメの方法ですね。
ちなみに実際に買取店に査定してもらった所、最高で108万円の金額を付けた買取店があったので、そこに売却しました。
どちらに売るにしろ、ナビクル車査定はオススメできます。
新車の納期が長い・新車が高いなら新古車も選択肢に入れてみる
ガリバーの中古車ご提案サービスなら希望する車種や条件、予算などを伝えれば、 ぴったりの中古車を無料で探してくれます。
なので自分で1台1台中古車を探したり、比較する手間や時間が掛かりません。
また、現在新車の納期が長いため中古車需要が高く、本当に程度の良いお買い得な中古車は非公開車両として中古車販売店に並ぶ前に売れてしまいます。
そう言った市場に出回る前の非公開車両も優先的に紹介してくれるので、よりお得な中古車を提案してくれるでしょう。
「燃費のいい車を探して」「予算50万以内で荷物を積める車を探して」と言ったリクエストも可能です。中古車探しで気になる事は、なんでも相談してみるといいでしょうね。
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今月のシエンタの値引き動向を随時掲載しています。ご参考ください。