コンパクトカーのヤリスをベースにしたクロスオーバーSUVが、ヤリスクロスです。
ライバル車を研究し尽くして登場したヤリスクロスですが、どんな欠点・デメリットがあるのか、気になっている人も多いことでしょう。
ここではヤリスクロスの欠点・デメリットと同時に、美点・メリットについても徹底評価しますので、購入時の参考にどうぞ!
ヤリスクロスを評価!欠点、デメリットはあるか?
ヤリスクロスのエクステリアの欠点は?
ヤリスクロスのリアビューを見ると、まずユニークなリアコンビランプのデザインに目が行きます。
ヤリスを彷彿とさせるリアコンビランプのデザインですね。
しかし、残念ながらヤリスクロスのエクステリアにマッチしているとは言えません。
特にボディから飛び出している部分が不自然で、違和感があります。
変に立体的な造形にせず、平板なデザインにした方が良かったですね。
ヤリスクロスのインテリアの欠点は?
インパネ回りなど
ヤリスクロスのインパネは、全般的に質感がプラスチッキーです。

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画像は最上級のZグレードのインパネですが、それでも高級感は感じられません。
弟分のライズと比べても上質な感じがなく、兄貴分のC-HRと比べたら明らかにチープです。
製造コストとの兼ね合いで内装にコストが掛けられなかったのでしょうが、少し価格がアップしても、もう少し質感を高めて欲しかったですね。
また、標準装備されるディスプレイオーディオがインパネ上部に突き出しているので、視覚的に圧迫感があります (特に画面サイズの大きいZ /Gグレード)。
取り付け位置にひと工夫欲しかったところです。
ヤリスクロスのシート&居住性
ヤリスクロスのシートでまず気になるのは、Zグレードのシート表皮です。

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合成皮革+ツィード調ファブリック表皮で、質感としては下位グレードよりも高いのですが、問題は色の使い方。
何やら昭和ムード溢れるカラーリングで、ネット上では「おじいちゃんの座椅子」などと揶揄されています。
センスがどうにも古臭いですし、エクステリアの若々しいイメージと釣り合っていません。
また最近のシニア層は気持ちの若い人が多いので、この色使いではシニア層からもそっぽを向かれそうですね。
これなら、下位グレードの黒一色のシートの方がずっと好ましく感じられます。
そして居住性に関してですが、前席は特に問題ありませんが、後席スペースはイマイチです。
ヤリスよりは少し広くなっていますが、それでも足元や頭上のスペースはあまり余裕がありません。
身長の高い人が座ると、頭が天井に付いてしまう可能性があります。
ヤリスクロスに適した家族構成は、大人2人+子供2人までが妥当でしょう。
ヤリスクロスの収納&荷室スペース
ヤリスクロスのカタログには、荷室スペースについて「クラストップレベルの大きな収納力」と謳っていますが、事実と異なります。

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ヤリスクロス2WD車の後席使用時の荷室容量は、デッキアンダートレイを含め390Lです。
この数値だけでは荷室容量が大きいのかどうがピンと来ないと思いますので、ライバル車の数値をあげてみましょう。
- 日産・キックス 423L
- ホンダ・ヴェゼル 393L
- マツダ・CX-3 350L
この3台は、いずれもコンパクトカーをベースにしている点でヤリスクロスのライバルと言えます。
ヤリスクロスが荷室容量で勝っているのはCX-3だけで、キックスとヴェゼルはヤリスクロスを上回る荷室容量です。
決してヤリスクロスの荷室容量がクラストップレベルでないことは、明白ですね。
カタログに事実と異なることを記載してはいけません。
ヤリスクロスのパワートレインの欠点は?
ヤリスクロスのパワートレインは、ヤリスと共通の1.5Lハイブリッドと1.5Lガソリンエンジンの2種類です。

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どちらも3気筒エンジンなので4気筒エンジンと比べ振動は大きめで、音も決して気持ちのいい音とは言えません。
また、ヤリスでは「速い」と形容できるほどの動力性能がありますが、ヤリスクロスは車両重量が100kgほど重いため「必要にして十分」というレベルに留まります。
加速の軽快感では、軽い車体にトルクフルな1Lターボエンジンを搭載するライズにも及びません。
ヤリスクロスの走行性能の欠点は?
ヤリスクロスはヤリスより車体が大きく重くなっているので、ハンドリングもキビキビ感が失われています。
また、コーナリング時のロールも増えているのでスポーティ感に乏しく、ワインディング走行はヤリスほどは楽しくありません。

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SUVとしては決して鈍重な方ではありませんが、軽快な走行性能を期待するとガッカリするでしょう。
乗り心地は低速域でゴツゴツ感があるので、特に舗装状態の悪い道路を走る機会のある人は不満に感じるかもしれません。
ソフトな乗り心地を望むなら、C-HRの方がベターです。
ヤリスクロスの装備面の欠点は?
ヤリスクロスでフルLEDヘッドランプが標準装備されるのは最上級のZグレードだけで、他のグレードはハロゲンヘッドランプとなってしまいます。

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明るさや省エネ性、寿命など多くの点でハロゲンヘッドランプに勝るLEDヘッドランプは、今や軽自動車でも多くの車種・グレードに採用されています。
ヤリスクロスと価格的に競合するヴェゼルやCX-3も、最廉価グレードを含めヘッドランプは全車LED方式です。
夜間走行時の安全性を左右するだけに、ヤリスクロスも全車フルLEDヘッドランプを標準装備した方がいいですね。
それと、廉価グレードのXの装備が貧弱過ぎる点も気になります。
ホイールは鉄チンで、エアコンもマニュアル式とあっては軽自動車の廉価グレード並みです。

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いくら廉価グレードとはいっても、ヤリスクロスはそれなりに車格のある車種なのですから、アルミホイールとオートエアコンくらいは装備するべきでしょう。
ヤリスクロスの安全性能の欠点は?
ヤリスクロスには予防安全システムのトヨタセーフティセンスが設定されていますが、全車に標準装備されるわけではありません。
ライバルのコンパクトSUVが全車に予防安全システムを標準装備する中で、ヤリスクロスだけは予防安全システムが付かない「X Bパッケージ」というグレードが設定されています。
ヤリスクロスのカタログに、「交通事故死傷者ゼロの社会を目指して。」という立派なスローガンを掲げているにも関わらず、です。

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予防安全システムが付かないグレードを売っているようでは、到底交通事故死傷者ゼロの社会は実現できませんね。
国内最大手のトヨタには社会的な責任もあるので、大義名分を掲げたからには、しっかり実行してほしいものです。
ヤリスクロスのグレード体系・価格面での欠点は?
ヤリスのグレード体系面での大きな欠点は、先ほど取り上げた X Bパッケージの存在です。

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価格の安い客寄せパンダ的なグレードを設定したかったのでしょうが、重要な安全装備まで省いているのは問題がありすぎます。
このようなグレードは、廃止にするべきです。
ヤリスクロスを評価!いいところは?
ヤリスクロスのエクステリアのいいところは?
ヤリスクロスのエクステリアデザインは、コンパクトなサイズを感じさせないボリューム感が魅力です。

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大きく張り出した前後のフェンダーは迫力十分で、フェンダーアーチやサイドシルにあしらわれた樹脂製のモールも格好のアクセントになっています。
またフロントマスクもセンスが良く、なかなかハンサムです。
全体的に、SUVらしい逞しさを上手く表現できています。
ヤリスクロスのインテリアのいいところは?
インパネ回りなど
ヤリスクロスのインパネは、質感を別にすれば造形面では良くできています。

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掘りの深い立体的な造形で、デザイン性はなかなかのもの。
また、ZグレードとGグレードのメーターはオプティトロン (自発光) 式で、視認性が優れています。
スイッチ類の配置も適切で、最初からまごつくことなく操作できるはずです。
シート&居住性
ヤリスクロスのシートは前席・後席とも座り心地が良く、サポート性も優れています。

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長時間のドライブでも、体のどこかが痛くなるようなことはないでしょう。
随所にコストダウンの影響が感じられるヤリスクロスですが、シートはしっかりコストが掛けられているようです。
収納&荷室スペース
SUVは一般的に収納が不足気味な傾向がありますが、その中ではヤリスクロスは収納が充実している方です。
特にZグレードは、SUVには珍しく助手席の座面下にシートアンダートレイが付きますが、これが実に便利なのです。

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例えばドライビングシューズや書類など、普通なら置き場に困るような物でもしまっておけます。
この便利さを一度知ってしまうと、もうこの収納のない車には乗りたくなくなるほど。
そして荷室の点でいいところは、まず取り付け位置を2段階に調整できるデッキボードが附属することです。

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普段は上段にセットしておけば、ボードの下をサブトランクとして使えるので荷物の仕分けができます。
もし丈のある荷物を積みたい時は、デッキボードを下段にセットすればOK。
更にZグレード及びGグレードの2WD車の場合、デッキボードが6:4分割アジャスタブルデッキボードとなります。

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片側を上段に、反対側を下段にといったアレンジができるので、より融通の効いた使い方が可能です。
そしてもう1点、ZグレードとGグレードには4:2:4分割可倒式リヤシートが装備されることも見逃せません。

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画像のように後席に2名乗車しながら長い荷物が積めるので、レジャーや買い物で重宝するでしょう。
ちなみにコンパクトSUVで4:2:4分割可倒式リヤシートが設定されている車種は、ヤリスクロス以外にはありません。
ヤリスクロスのパワートレインのいいところは?
ヤリスクロスのパワートレインは特にパワフルではなく、気分がアガるような特性もなく、言わば黒子のようなキャラクターです。
しかし普通に足替わりに使いたい人にとっては、そうした薄味なキャラクターはむしろプラスの要素になるでしょう。
扱いやすさは申し分ありませんし、決して非力というわけでもないので、普段使いで大きな不満を感じることはないはずです。
またハイブリッドの燃費の良さは、コンパクトSUVとしてトップレベルにあります。

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ヤリスクロス ハイブリッドのWLTCモード燃費はグレードや駆動方式により異なり、26.0~30.8km/Lです。
ライバル車を見るとヴェゼル ハイブリッドが18.4~21.0km/L、キックス e-パワーが21.6km/Lですから、ヤリスクロス ハイブリッドの方が断然優れています。
ヤリスクロスの走行性能のいいところは?
ヤリスクロスのハンドリングはキビキビしてはいませんが、オンザレール感覚の安定感が持ち味です。
景色を眺めながら走ったり、仲間とワイワイやりながら走るには好適なキャラクターと言えます。
ある意味、SUVにピッタリのハンドリングの味付けです。
また、一般的に背の高いSUVは横風に弱い傾向がありますが、ヤリスクロスは横風対応制御付S-VSCにより対策がしっかり取られています。

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強い横風を検知すると、横滑り防止装置のS-VSCが作動して車線からの逸脱を防いでくれるので、高速道路でも安心して運転できます。
この機能はライバル車にはないので、ヤリスクロスの大きな武器です。
乗り心地の面では、速度が上がるに従いフラットになるので、高速道路を利用して長距離移動する際は快適に過ごせるでしょう。
ヤリスクロスの装備面のいいところは?
メーカーオプションにはなりますが、ヤリスクロスのハイブリッドにはトヨタチームメイト [アドバンスト パーク] と呼ばれる駐車支援装備が用意されています。

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駐車したい場所の近くでスイッチを押すだけで、ステアリング操作・アクセル操作・ブレーキ操作をドライバーに代わって車が行ってくれる装備です。
駐車が苦手な人にはメリットの大きい装備ですし、人間以上に上手く駐車してくれるので、駐車に自信がある人にとってもメリットがあります。
ライバル車に駐車支援システムが設定されている車種はないので、ヤリスクロスの武器のひとつです。
ヤリスクロスの安全性能のいいところは?
ヤリスクロスの自動ブレーキ「プリクラッシュセーフティ」は、検知性能が優秀です。

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自転車や夜間の歩行者も検知して自動ブレーキが掛りますが、ライバル車は自転車を検知できなかったり、歩行者を昼間しか検知できない車種が多くあります。
また交差点で右折する時に、直進車や横断する歩行者を検知できるのもヤリスクロスの強みです。
自動ブレーキの安心感では、ヤリスクロスがライバル車をリードしています。
ヤリスクロスのグレード体系・価格面でのいいところは?
ヤリスクロスはライバル車と比べ、価格が低めに設定されています。
装備の貧弱さに目をつむれば、ガソリン車のXが1,896,000円で購入できますが、これより安いライバル車はCX-3の15Sしかありません。
同じ排気量のヴェゼルは最廉価グレードでも210万円以上するので、ヤリスクロスの割安感が際立ちます。
ヤリスクロスの総合評価
ヤリスクロスは最近のトヨタ車としてはエクステリアに癖がなく、万人受けするデザインになっています。
多くの人がカッコいい!と思うのではないでしょうか?
一方インテリアは、デザインはともかくとして質感の低さが残念です。
エクステリアと比べ、明らかに魅力が落ちます。
居住性は後席スペースがあまり広くないので、大人4人のためのファミリーカーとしては厳しいかもしれません。
荷室スペースはまずまずですが、使い勝手の良さはトップレベルです。
パワートレインはハイブリッドの燃費の良さを除けば平均レベルで、特に走りの優れたモデルとは言えません。
しかし多くを望まなければ、問題のないレベルです。
操縦安定性と乗り心地は比較的高いレベルで両立しているので、この点に大きな不満を感じる人は少ないはず。
装備面では、ライバル車より貧弱な部分と充実している部分の落差が大きく感じられます。
安全性は基本的に優れていますが、トヨタセーフティセンスが付かないX Bグレードは廃止するべきです。
ヤリスクロスにはいくつかの欠点はあるいものの、全体的には優等生的にまとまったモデルと言えるでしょう。
下取り車があるなら、さらに新車が安く買える
新車を買うなら、購入価格も気になるところではないでしょうか。
もし下取り車があるなら下取り車を高く売ることで、トータルで新車を安く買うことが出来ます。
実は値引きよりも下取り車の方が、新車を安く買うには重要なのです。
ディーラーで査定した下取り車の価格は、かなり低く見積もられています。
何故かと言うと、再販するにしろオークションに流すにしろ、人件費や車両保管、整備等の経費がディーラーの場合非常に多く掛かってしまいます。
そのため、下取り車の査定金額は低くなってしまうのです。
反対に買取専門店なら、買取った中古車を在庫させずに、すぐにオークションに出す事が出来るので経費がディーラーより掛かりません。買取専門のため余計な経費は掛けないので、その分査定金額は高くなります。
この買取店の金額とディーラーの査定額を比較すると、平気で20万円以上安く見積もられる事があります。
ただ、自分の車の相場が分かっていないと、ディーラーの査定額が高いか安いかの判断が出来ません。
そこで、管理人が毎回利用するのが一括査定の「ナビクル車査定」です。わずかな入力時間ですぐに自分の車の買取金額が表示されます。
この時は、ディーラーで76万円で査定されたフィットシャトルが、上記のように最高96万円の買取金額が付きました。
そこでディーラーに「買取店で96万円の金額がついている」と伝えた所、95万円までディーラーの査定金額がアップしました。
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